COLUMN

コラム

やらずに死ねないプログラミング【4】
隙間時間を大活用!
大人プログラミング学習に最適な教材の見つけかた
山辺 真幸

2020/03/11

山辺 真幸

前回、前々回と、プログラミングをはじめてみたいけど、きっかけがつかめない大人のためのひとつのアプローチとして、プログラミングによるアートを推奨しました。今回は、楽しく学ぶために具体的にどのような方法があるのかについて説明します。

楽しく学ぶために重要な3つのポイント

現在プログラミングを学ぶ環境は、オンラインスクールや書籍などさまざまなものがあり、かつてないほど充実していると言えます。その中から、アートを含むさまざまなプログラミングによる創作、いわゆる「クリエイティブ・コーディング」を楽しく学ぶためのリソースをピックアップします。

忙しい大人が学びを継続するためのポイントとして以下のことが大切です。

・時間が空いたときに少しずつ進められる
・興味が維持しやすい
・成果をシェアできる

このようなポイントに絞って紹介します。

Processingとp5.jsの違い

まず、プログラミング言語ですが、前回紹介したProcessing(プロセッシング)がクリエイティブ・コーディングの入門的な言語として世界的に学ばれています。もうひとつ、Processingから派生した「p5.js(ピーファイブ)」も、近年人気が高まってきています。

両者の違いについてですが、Processingは、無料の開発用アプリをPCにインストールしてからプログラミングするのに対して、p5.jsは「Web Editor」と呼ばれるWebサイトにアクセスしてプログラミングします。

Processingは主にPCアプリを作るJava(ジャバ)という言語がベースになっており、p5.jsはWebを開発するためのJavaScript(ジャバスクリプト)という言語がベースになっています。字面は似ていますが、厳密に言うと両者は異なる言語です。しかしProcessingとp5.jsは、たとえば図形を描く、色を塗るといった基本の書き方の多くは統一されており、どちらからでも学びやすくなっています。

オンライン学習

3分程度の短い動画で学べる無料のオンライン動画を配信している「ドットインストール」では、Processingやp5.jsのコースも提供されています。動画を見ながらプログラミングのレッスンを進めれば、基本中の基本は押さえられます。プログラミングする時間がなかなか取れない時期は覚えたことも忘れてしまいがちですが、移動中に動画を眺めるだけでも復習になります。

もし英語が大丈夫なら
YouTubeで公開されている「Code! Programming with p5.js」は、コンピュータと芸術教育の本場、ニューヨーク大学ITPで教鞭を執るDaniel Shiffman氏が、初心者にも優しくわかりやすい動画を公開しています。とにかく明るくハイテンションで。進むレクチャーは退屈しません。

書籍

Processingの基本と応用表現を学びたい
基本をじっくりと押さえつつ、どのような表現に応用できるのかについて見通しながら学びたい方には、次の2つの書籍がオススメです。

前橋工科大学総合デザイン工学科の田所淳准教授はクリエイティブコーディングに関してさまざまな教材をブログでも公開しています。こちらの書籍は、入門書でありながらも、映像や音響表現など、メディアアートの基礎的な仕組みを理解する上での幅広い知識をカバーしています。

Casey ReaseとBen FryはProcessingを開発したアーティストでありコンピュータサイエンスの研究者で、Processingの世界でその名を知らない人はほとんどいないでしょう。彼らはこの本をプログラマーに向けてではなく中高生、ホビイスト、おじいさん、おばあさんまで、プログラミングに興味をもったあらゆる人に向けて書いています。その言葉通り、ていねいな基本と幅広い応用が紹介されています。

先端的なアート表現、物理シミュレーションを学びたい
次の3冊は、よりアートやデザインに特化した内容です。紹介されている作品は、目を奪われるような美しさがあります。その美しさがどのような原理で生成されているのかについて、非常に興味深く読めます。また、紙面で紹介されているプログラムはすべて公開されており、内容が完全に理解できなくても、パラメーターを少し変更することで、自分好みのオリジナル作品もプログラムできます。

・ジェネラティブ・アート―Processingによる実践ガイド
・Generative Design with p5.js
・Nature of Code-Processingではじめる自然現象のシミュレーション

眺めるだけでも楽しい。ユーザーコミュニティ

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ここで紹介するのは、p5.jsで作成した作品を公開したり、ユーザー同士が作品を「いいね」したりできる、創作者のコミュニケーションプラットフォームです。気に入った作家や作品が見つかれば、フォローやLikeを送っておくといいでしょう。そのように積極的にコミュニケーションを深めていくことはもちろん、ただ眺めているだけでも、他のユーザーの素晴らしい作品は自分が学ぶ上で、最大の刺激となります。なぜなら、クリエイティブコーディングの文化は「オープン」であり、投稿された作品は、そのコードもすべて公開されているからです。

openprocessing
Processingとp5.jsの本家、Processing Foundationが運営しているプラットフォームです。classでは、世界のさまざまな大学や教育機関がプログラミングの授業用プラットフォームとして活用しており、世界中から投稿された課題作品を見ることもできます。

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openprocessingに投稿した筆者のプログラミングアート。世界のユーザーから多くの「いいね」をもらった。www.openprocessing.org

NEORT
日本のスタートアップ企業、NEORT社が運営するプラットフォーム。p5.jsだけでなく、さまざまな言語やツールで製作されたクリエイティブなデジタル作品が投稿できます。p5.jsの作品を見るには、「#p5.js」や「#p5js」のタグでフィルタリングします。

つぶやきProcessing
ツイッターに投稿できる最大文字数に収まる短いプログラムを作品として投稿するツイッター上のハッシュタグです。シンプルなコードでどれだけ興味深い表現ができるか、日々チャレンジが続いています。

あとがき

いかがでしたか?日々、プログラムを書くのはツライという方でも、さまざまな作品を鑑賞したり、プログラムの中身を時々のぞいてみるなど、少しの空き時間でも学びにつながるのではないでしょうか。

やらずに死ねないプログラミング【4】隙間時間を大活用!大人プログラミング学習に最適な教材の見つけかた
山辺 真幸

2020/03/11

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